庭園協会について

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2020年 組織方針

一般社団法人 日本庭園協会 会長 高橋康夫

 昨年、年号が令和となり今年は新しい時代の実質的な幕開けというべき年であり、新たな気持ちで事業展開を図っていくこととする。また、今年は7月24日から8月9日まで東京オリンピックが、そして8月25日から9月6日まで東京パラリンピックが開催され、海外から多くの来客が見込まれ、日本文化を代表する庭園にも注目が集まることになる。そこであらゆる機会に日本の庭園の魅力を伝える活動を積極的に展開していく。

日本庭園協会は、社会に対して「庭とは何か」を問い続けるとともに庭園の価値や素晴らしさを多くの方々に伝えることは大きな役割であり、さらに、庭園の伝統技術の保存及び新たな技術の開発に努めることを目指すなど、今まで100年以上の長きにわたり庭園、公園、園芸及び風致の研究、並びに普及などを目的として事業展開をしてきたが、今後も新しい時代にふさわしい庭園文化を提案していきたい。

1 会員の開拓
庭園協会の会員数はここ数年では500名前後で推移しているが、庭園の魅力を多くの市民に伝えるためには会員増が必至であり、「会員一人が新会員一人」を目標に新たな会員を開拓する。

2 世代交代を目指す
時代の変化が激しい中、若手の登用を積極的に推進し、その感性により、時代に適合した庭園協会の運営を目指す。

3 様々な団体との連携
造園連、日造協、国土交通省、都市緑化機構、各大学などと一層の連携を図り、緩やかな庭園及び造園大連合を目指す。また、建築やエクステリア等異業種との交流を積極的に推進し、作庭の創造コラボレーションを図る。

4 技術の温故知新
昭和を代表する巨匠たちの庭園観や作庭現場を再確認し、現代における庭の課題解決の手掛かりを探る。また、庭園技術連続基礎講座もより斬新な内容とし、日本を代表する技術、作庭手法を持つ庭園協会の先達が若い世代に確実に技術を伝える内容とする。 伝統庭園技塾については昨年度よりスタートした高所剪定作業技術習得の講習会を充実させる。

5 市民に開かれた鑑賞会の実施
鑑賞研究委員会は庭園の素晴らしさを市民に伝える重要な役割を担っており、若い人の積極的な参加を働きかけるとともに市民に開かれた鑑賞会を推進するためより多くの機会を設ける。

6 最新情報を速やかに伝える
広報委員会は本部及び支部の最新の情報を発信するとともに新たな協会パンフレットを作成し、協会の存在を広く知らしめるとともに、会員の入会を積極的に行う。

7 庭園技術を世界に伝える
国際活動委員会は国土交通省の進める海外庭園の修復などに積極的に関わり、庭園協会の技術力を海外で発揮すると共に、次代を担う若手を育成する。

8 地域に根ざした独自の支部活動を展開する
支部設立の目的は、庭園協会の事業展開を全国的な広がりにするために、それぞれの地域が独自の活動を行うことによって、庭園文化をさらに発展させるというものである。そこで、全国支部長協議会を支部と本部の交流の場と位置づけ、より緊密な事業展開を進める。各支部はそれぞれ独自の活動を行い、個性豊かな事業展開を図り、本部と一体となって地域に根ざした活動を展開することとする。なお、全国展開を図るために唯一支部がない九州支部の設立を目指す。

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